腸活で慢性便秘を予防しよう|便秘の原因・解消法と食生活のポイント
2025.02.03
便秘の症状
慢性便秘の有病率は1~27%とされ、高齢化社会や生活習慣病の広がりにより増加することが懸念されています。硬便、排便回数の低下、排便時の怒責、腹部膨満感、腹痛などを特徴とし、生活の質や労働生産性を低下させる煩わしい消化器症状です。
便秘になる原因
便秘になる人たちは便秘ではない人たちより、朝食を食べない割合が10~30%も高いという報告があります。ダイエットや昼食摂取を控える人は便秘になる方が比較的多いという報告もあります。また、水分摂取は便通を改善するので、意識的に摂取しましょう。
便秘を解消するために
- 運動を取り入れる
運動が便秘の治療に良いのか、まだ不明な点もあります。しかし、低~中等度の運動をする人は便秘が比較的少ないという報告があります。ただ、運動できない方は基礎疾患があるなど、他の要素が関わっているのではないかとされています。また、睡眠リズムが整っている人は便秘が比較的少ないという報告があります。運動により気分が前向きになり、睡眠時間が確保できる相乗効果があるといいですね。
- 食生活の改善
腸活には食物繊維などの摂取が挙げられます。食物繊維の目標摂取量は1日20gですが、日本人の平均摂取量は13~14gであり、5g不足しています。特に水溶性食物繊維(果物、こんにゃく、海藻類など)が不足する傾向にあり、不足分をサプリで摂取する方法があります。水溶性食物繊維の効果には以下の3つが知られています。
- 食品の水分をまきこんでゲル化する性質があります。便のやわらかさを保ち、下痢をせずに便が腸内を通過しやすくなります。
- 腸内細菌のエサになり、腸内環境を改善させます。
- 余分な糖や脂質を吸着することで、生活習慣病予防などに効果的です。
併せてヨーグルトや納豆、キムチといった発酵食品も意識的に摂取できるとよいでしょう。乳酸菌などの微生物が腸内細菌に良い影響をもたらします。不溶性食物繊維(きのこや野菜、穀類、豆類)も効果的ですが、高齢者など腸の動きが低下している場合、腸閉塞となるリスクがあるため、過剰摂取には注意してください。