症状からわかる病気|長引く咳
2025.04.02
そもそも咳ってなに?
咳は人間の気道と肺を守るために必要なものです。咳をすることで、唾液や痰が気道に溜まるのを防ぎ、感染症から身体を守ります。しかし、咳が長引いたり、激しくなったりすると、生活の質を落としてしまいます。また、体力の消耗、嘔吐、失神、筋肉痛、肋骨骨折などの合併症を引き起こすことがあります。
咳は経過によって次のように分類されます。
- 急性 3週間まで
- 遷延性(せんえんせい) 3週~8週まで
- 慢性 8週以上
急性の咳の多くは風邪によるものですが、長引く場合は他の原因を考える必要があります。今回は遷延性の咳と慢性の咳の原因になる頻度の高い病気を説明します。
遷延性の咳
- 感染後咳嗽(かんせんごがいそう)
風邪や肺炎が治ったあとも咳が続く状態です。特別な治療法はなく、8週間以内に自然に治ります。
- 百日咳
百日咳菌が原因の感染症です。1~3週間の潜伏期間のあと、風邪に似た症状が2週間続きます。その後、咳の発作、息を吸う時に笛のような音が出る、咳き込んだ後に嘔吐するなどの症状が2~3週間続き、さらに2〜3週間かけて回復します。成人では軽い咳だけで済むこともあります。抗菌薬で治療します。
慢性の咳
- 上気道咳症候群
鼻水が喉に垂れ込んで咳がでます。抗ヒスタミン薬で治療します。
- アトピー咳嗽
アレルギー体質の人は、咳のセンサーが敏感になって咳が出やすくなります。抗ヒスタミン薬や吸入ステロイド薬で治療します。
- 咳喘息
喘息のようにヒューヒュー、ゼーゼーと言った呼吸音や息苦しさはなく、咳だけが続く状態です。将来的に喘息へ移行することがあります。吸入ステロイド薬で治療します。
- 逆流性障害
胃から食道へ酸が逆流して咳が出ます。横になるときに頭を高くする、食後2〜3時間は横にならない、ダイエットが有効です。胃酸分泌抑制薬で治療します。
- その他の原因
喫煙、薬、結核、肺癌などが考えられます。
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長引く咳の裏には様々な病気が潜んでいるかもしれません。気になる場合はぜひ一度ご相談下さい。