「家庭医療」とは? ~あなたと家族の物語に寄り添う、19番目の専門医~

2026.05.11

皆さんは、2025年に放送された、”19番目の専門医”をモデルにしたドラマをご覧になりましたか?
主人公が演じていたのは、特定の臓器だけを見るのではなく、
患者さんの人間性や、生活そのものを丸ごと診る「総合診療医(家庭医)」でした。
実は、この総合診療専門医」は、日本専門医機構によって、内科や外科と並ぶ「19番目の基本領域専門医」として正式に認定されています。 岡山家庭医療センター(奈義・津山・湯郷ファミリークリニック)は、この新しい専門医を育成する全国屈指の拠点として、今、日本中から志の高い若手医師たちがここ津山・美作地域に集まり、日々切磋琢磨しています。

【心筋梗塞を例に考える「視点」の違い】

医療には大きく分けて、3つの役割があります。

  1. 臓器別専門医: 心筋梗塞が起きた際、カテーテルで詰まった血管を通し、傷んだ心臓を直接治す「高度な技術」の領域です。
  2. 行政・保健: 国や市町村が、禁煙や高血圧予防を推進する「仕組み」の領域です。
  3. 家庭医療: 私たちが担うのは、その両者の架け橋です。

家庭医療は、心筋梗塞の予防はもちろん、発症後の再発防止や社会復帰まで、ご本人やご家族と一緒に歩みます。 身体の管理だけでなく、病気に伴う不安や精神的なケアも含め、まるごとサポートするのが私たちの仕事です。

【「背景」を診て、全体に関わるということ】

私たちの最大の特徴は、患者さんの背後にある「背景」を常に意識することです。 図3の「家族の木」を見てください。私たちは、目の前の患者さんを診るとき、その方の背後に広がる「ご家族」や「職場」という大きな木をイメージしています。

  • 家族志向のケア: ご家族の健康状態や関係性が、ご本人の病状に影響を与えることは少なくありません。
  • 生涯の健康をチームで守る: 0歳から100歳まで、世代を超えて家族ぐるみで相談できる場所でありたいと考えています。
  • 多職種の連携: 医師だけでなく、看護師や事務スタッフなど、チーム全体でお一人おひとりの一生涯の健康に関わります。

【地域とともに歩むファミリークリニック】

私たちは、内科・小児科・整形外科・皮膚科・精神科など、日常で起こる「ありふれた、けれど切実な問題」に幅広く対応します。 24時間体制の訪問診療も、地域のニーズに応えるための重要な役割です。

もちろん、より高度な精密検査や手術が必要な場合には、適切なタイミングで臓器別専門医としっかり連携します。

「こんなこと相談してもいいのかな?」と迷う必要はありません。津山・美作地域の皆さんの「家族ぐるみのかかりつけ医」として、いつでも私たちを頼ってください。

■この記事を書いた先生

岡山家庭医療センター

奈義・津山・湯郷ファミリークリニック 松下 明先生

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