その症状、脱水症かも?

2026.07.01

脱水症とは

「脱水症」とは、体内の水分が不足した状態を指します。高齢者では軽度の脱水でも症状が出にくく、気づかないうちに進行しやすいという特徴があります。一般的な自覚症状としては、口の渇き・体のだるさ・立ちくらみなどがあり、皮膚や舌の乾燥、弾力の低下、食欲低下、脱力感、意識障害、血圧低下や頻脈などが見られることもあります。高齢者ではこれらの症状が明らかでない場合もあり注意が必要です。

脱水症の原因

脱水は、水分の摂取不足または喪失過多によって起こります。高齢者では特に以下が影響します

  • 水分摂取量の減少:年齢とともに喉の渇きを感じにくくなるため、自発的な水分補給が減ります。失禁や夜間のトイレを気にして意識的に水分を控えることもあります。
  • 水分喪失量の増加:下痢・嘔吐、熱環境の影響などによる水分の損失。また加齢により基礎代謝水や筋肉・皮下組織に蓄えた水分が減少しているため、病気がなくても環境要因で脱水に陥りやすいです。

脱水症の治療と、今からできる予防・ケア

治療では、可能な場合は経口補水液による水分補給を基本とし、飲水が困難な状態や重度の脱水では点滴による補液が行われます。

また、脱水の予防・ケアとしては次の点が重要です

  • こまめな水分補給:日常的に飲料や水分を多く含む食事を摂る習慣をつける。
  • 環境や状況への配慮:特に暑い季節や入浴前後、就寝前・起床時など、水分を失いやすいタイミングで意識して補給する。
  • 嚥下機能に配慮した工夫:嚥下に問題がある場合は、とろみを付けるなど工夫をして飲水しやすくする。
  • 電解質の補給:大量の発汗や下痢などで電解質も失われている場合には、イオン飲料などで補うことも有効です。

高齢者の脱水は進行しやすく、重症化すると意識の混濁や失神、場合によっては命に関わることもあります。普段から飲水行動を観察し、早期発見・予防に努めることが大切です。

■この記事を書いた先生

奈義ファミリークリニック 成行健汰先生

コメント:脱水症は命に関わるものですが、適切な対応で予防することができます。適切な水分補給で暑い夏を乗り切りましょう。

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