蜂に刺されたらどうしたらいい?

2024.07.08

山や海へ出かけることの多い夏には、危険な生き物に遭遇する機会も多くなります。とくに8月~10月はスズメバチの被害が多くなる季節です。

蜂に刺されるとどうなるの?

1回目の場合は激しい痛みで赤く腫れますが、通常は1日以内に収まります。

2回目以降の場合はハチ毒に対するアレルギー反応が加わるため、刺された直後から蕁麻疹が出たり1~2日後に腫れが生じたりします。また、人によってはアナフィラキシーと呼ばれるショック症状がおきます。アナフィラキシーが起こると刺されて30分~1時間ほどで意識を失ったり血圧が低下したりします。最悪の場合、死に至る可能性もあり、大変危険な状態です

下記の症状のうち、2つ以上ある場合はアナフィラキシーです。

・お腹の症状(下痢や嘔気・嘔吐)

・皮膚の症状(蕁麻疹など)

・呼吸の症状(呼吸苦や咳、ぜーぜー、喉がかゆい感じなど)

・心臓血管の症状(血圧低下、動悸など)

満たす場合は必ず医療機関で早めに相談をしましょう。

応急処置の仕方

1.安全な場所へ移動

更なる蜂刺されを防ぐために、刺された場所から最低10m~20m離れましょう。

2.刺された箇所を流水でよく洗う

毒液を絞り出すようにして洗いましょう。

3.針を抜く

毛抜きを使うか、指で弾き飛ばします。指で弾く場合は横に払い落とすようにします。

4.患部を冷やす

毒液のめぐりを遅らせるために、水や濡れた布で冷やしましょう。

5.医療機関を受診する

応急処置後は早めに医療機関を受診しましょう。

蜂に刺されないために

山や海へ行く際は以下のような対策を心掛けましょう。

・長袖長ズボンを着用する

・黒い服を着ない(白や黄色を着用する)

・香水やヘアスプレーの使用を避ける

・殺虫スプレーを携帯しておく

当クリニックではアナフィラキシー治療薬 エピペンの処方を行っています

エピペンは、アナフィラキシー症状の発現時に用いられる補助治療剤です。アナフィラキシーショックの発症を防ぎ、その進行を一時的に緩和する役割があります。なお、エピペンは携帯可能なアドレナリン自己注射薬で、すぐさま使用することが可能です。しかし、根本的な治療を行うものではなく、使用後は速やかに医師の診察を受ける必要があります。

エピペンの処方が必要な方としては、過去に蜂による刺傷や食物、薬物によってアナフィラキシー症状を経験した方、またその可能性がある方が挙げられます。また、他の原因によりアナフィラキシーショックのリスクが存在する方も、この治療に適応する可能性があります。

当クリニックでは、エピペンの適正な使用法についての説明と共に、保険対象となる処方を行っております。エピペンについて、その他の疑問や不安についてはお気軽にご連絡ください。

#蜂刺され #応急処置 #アナフィラキシー #アレルギー #防虫対策 #エピペン

私たちについて
発熱外来のご案内