Message

幹部メッセージ

いくつになっても、
自分らしく生きたい!

私が医者を目指したのは高校生の時でした。当時は「家庭医」という言葉は無かったので、「山奥の医者になりたい」と思っていました。医学部に入ってから僻地医療に関する資料を集め、その中で初めて海外に「家庭医療」という制度があることを知りました。ちょうどその頃、倉敷にある川崎医科大学付属病院の家庭医療コースの広告を目にし、それがきっかけとなり岡山へ移住してきました。

一般に「家庭医」とは、地域の人たちの健康問題を年齢や性別、病気の種類を問わず診ることができる、生まれてから亡くなるまで継続してかかることのできる医者のことです。そのために内科や小児科だけでなく、整形外科、皮膚科、精神科などあらゆる分野の疾患に向き合います。眼科、耳鼻科、泌尿器科のような専門分野の場合でも、ある程度限られた病気であることが多く、地域で起こる健康問題の9割はプライマリ・ケア(地域の一次医療)でカバーできています。私は、地域の人たちが幸せに暮らすための支えになるのが「家庭医」だと考えています。

医療というと急性期医療のような三次医療が注目されがちですが、一次医療と三次医療は、全く役割が違うものです。三次医療は、病気の治療そのものにフォーカスされ、治療が終わればそこで医療の役目は終わります。しかし、私たちが行っている一次医療はさまざまな病気と向き合い、地域の人たちの生活に寄り添いながら継続して支えるといった面で、全く別の技術が求められます。

2025年問題と言われているように、これからの日本は団塊の世代が後期高齢に入ることで急速に高齢化が進み、急性期主体の医療では賄いきれなくなっていきます。そのために国が行っている対策が地域包括ケアの推進です。しかしながら、今の日本の医療教育は急性期医療が主体となってしまっているため、地域医療の専門家が少ないのが現状です。今後必ず地域医療の専門家へのニーズが高まってくるため、若い人たちにぜひ目を向けてほしいと思っています。

私たち清風會には、以前からプライマリ・ケアとしての医療や介護を提供してきた実績があり、地域医療教育の基盤としては十分な経験やノウハウを持っていると自負しています。私が所長を務める岡山家庭医療センターでは、3年間の家庭医療後期研修を行っており、家庭医になるための基本的な知識・技術・態度などを学ぶことができます。具体的には、内科を半年、小児科を3か月、救急を3か月、病院での総合診療を半年、診療所での研修を1年半経験するプログラムとなっています。なお、プライマリ・ケアに興味のある看護師のための教育体制も現在整備しているところです。
地域に根差して働きたい人、プライマリ・ケアを学びたいと考えている人にとっては最適な環境です。患者さんの近くで継続的に関わりながら、その人の健康を支えることにやりがいを感じられる人に、ぜひ飛び込んで来てほしいです。

YUKO MORI
介護老人保健施設 おとなの学校岡山校 校長

森 夕子

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AKIRA MATSUSHITA
奈義・湯郷・津山ファミリークリニック所長

松下 明

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KAZUHIKO SANO
社会医療法人清風會 副理事長 /日本原病院 副院長

左野 和彦

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