外来リハビリテーション
日常生活を行う上での困りごとについて伺いながら、自宅で自分らしく暮らせるように積極的なサポートを行っています。主治医の診断に基づき、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士が専門的に評価を行いながらリハビリテーションを提供します。
リハビリ開始までのステップ
他院からの紹介の場合
他院で手術やリハビリを経験した方々に対して、日本原病院でのリハビリの継続を支援します。
- 既に手術を受けているかリハビリを受けている場合、紹介状をお持ちください。
- 紹介状を持って当院を受診してください。
- 外来診察を受け、医師からのリハビリの指示があれば、リハビリを開始します。
- 初回診察ではリハビリの予約のみとなります。
希望の時間帯や曜日などを確認させて頂き、予約を取ります。 - 2回目以降、実際のリハビリが開始となります。
※曜日や時間帯の制約は設けていませんがリハビリスタッフが対応しやすい時間帯は、平日の午前10時30分までか午後16時30分以降となっています。
紹介状が無い場合、またはこれまでリハビリの経験がない場合
リハビリの経験や紹介状がない場合でも、日本原病院では必要なサポートを提供いたします。
- 身体の痛みや日常生活での不自由さ、転倒を繰り返すなどの問題がある場合は、医師の診察を受けてリハビリを開始できます。診察時に症状とリハビリ希望の旨を医師にお伝えください。
その後のステップは紹介状があるケースと同様です。
当院の外来リハビリテーションは、介護保険の認定を受けていない方が対象です。
対応できる主な疾患や症状
- 運動器疾患:各骨折後のリハビリ、変形性膝関節症、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、脊柱管狭窄症、変形性腰椎症など
- 脳血管疾患:脳梗塞、脳出血後の後遺症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症など
- その他:身体の痛みや日常生活での不自由さ、転倒を繰り返すなどの問題がある方
各種リハビリテーション
理学療法
身体機能回復訓練を行います
生活の質の向上のために運動療法や物理療法を行い、患者さんや家庭が社会で自分自身の力で過ごすことができるようリハビリテーションを行います。
作業療法
日常生活にかかわる作業の維持・改善を行います
心や体に病気・障害を持った方々の生き方や価値観を大切にしながら、自分らしく生活できるように支援をするリハビリテーションの専門職です。
言語聴覚療法
食べることや言葉のコミュニケーション訓練を行います
言語や発音の問題の本質を明らかにし、様々な検査・評価を行いながら改善に向けたリハビリテーションを行います。また、うまく飲み込めない方に対して嚥下指導も実施します。
▶高次脳機能障害
高次脳機能障害とは、脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、交通事故等により脳が影響を受けた後に、病前に比べ日常生活や就業上に困難なことが増えた場合に疑われる機能障害です。
例えば次のような症状に対して訓練や指導を行います。
失語症
- ・思うようにことばが出てこない
- ・滑らかにしゃべることが難しい
- ・話している内容の理解が難しい
- ・思ったことを文字で書けない
など
→言語機能回復の為のリハビリや代替コミュニケーションの訓練、コミュニケーションパートナーへのコミュニケーション方法や対応方法の指導を行います。
注意障害
- ・他のことにすぐに気が散ってしまう、集中力が続かなくなってきた
- ・作業の失敗が多くなってきた
- ・同時に多くのことができなくなった
など
→注意機能向上に対しての訓練、環境整備等の指導を行います。
記憶障害
- ・予定や約束を忘れてしまうようになった
- ・新しいことを覚えられなくなった
など
→記憶機能向上に対しての訓練、代償法の訓練を行います。
遂行機能障害
- ・段取りよく作業をすすめることが難しくなった
- ・作業の優先順位がつけられなくなってきた
など
→遂行機能向上に対しての訓練、代償法の訓練を行います。
症状に合わせて検査道具等を用いた評価をすることが可能です。
▶構音障害
構音障害とは、脳梗塞や脳出血用の脳血管障害によって口唇・舌・顎・声帯など発声・発語器官の運動麻痺や運動の調整が障害されることにより出現します。他に、舌癌等により部分切除をされた方が発生や発音がうまくできない、話し言葉だけの障害もあります。
例えば次のような症状に対して訓練や指導を行います。
●
- ・呂律が回りにくい
- ・声が出しにくい
- ・舌癌で下の一部分を切除してうまく話すことができない
→発声発語器官(口唇や舌など)の機能向上のための構音訓練や話し方の工夫の指導を行います。
症状聴取や構音検査によって評価することが可能です。
▶摂食嚥下障害
摂食嚥下障害とは、加齢等、サルコペニアなどや脳梗塞や脳出血等の脳血管障害によって、口から食事を食べる際に何らかの障害が出現し、うまく食べることができず窒息や誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
例えば次のような症状に対して訓練や指導を行います。
●
- ・食事中やお茶を飲むときにむせることが増えてきた
- ・食事中や食後にノドの辺りが痰がらみしているようにゴロゴロすることがある
- ・食べ物や飲み物、つばが飲み込みにくいと感じることがある
- ・肺炎を繰り返している
- ・食べるのに時間がかかるようになってきた
- ・夜、寝ている時にせきをすることが増えてきた
- ・最近、やせてきた
- ・胃瘻など代替栄養手段を導入しているが、少しでも口から何かを食べたい
など
→レントゲンを用いた嚥下造影検査(VF)や飲み込みの具合を評価し、食べ物や水分のとろみの工夫の提案、機能維持・向上のためのリハビリ、自主訓練の指導を行います。
栄養指導
適切な栄養ケアでリハビリテーションの効果を高めます
栄養管理が不十分であったり、食欲が乏しいと、低栄養が進行し、身体機能が損なわれていきます。
適切な栄養指導を行い栄養摂取量を高めることで、リハビリに必要なエネルギーを摂取することができます。